パチスロ犬夜叉、設定1の実績出玉率が95.6%と激辛

 

今回のコラムでは、話題のパチスロ6.5号機の中から一番の出玉性能を誇る『パチスロ犬夜叉』について、深掘りしてみようと思います。まだデータ集計期間も十分ではないと思いますが、より早く設定担当者の皆さんにお伝えしたいデータになりました(文=飯田信一/メイドインサービス)。

集計期間は、7月4日の導入初日から10日分のデータです。

『パチスロ犬夜叉』の設定データ(実績値)

設定 使用比率 平均投入 出玉率 コイン単価 勝率
① 51.8% 19,661枚 95.6% 3.95円 28.4%
② 34.4% 20,670枚 98.1% 3.57円 39.3%
③ 2.6% 18,565枚 98.5% 3.66円 43.7%
④ 7.2% 19,453枚 106.2% 2.96円 58.1%
⑤ 3.4% 22,425枚 110.0% 2.02円 75.0%
⑥ 0.9% 23,823枚 111.6% 2.00円 80.2%

7月4日導入の6.5号機が3機種、『Sアクエリオン ALL STARS』『パチスロ犬夜叉』『パチスロ甲鉄城のカバネリ』とありました。いずれも突出した出玉性能を期待させるスペックであり、ホール関係者もユーザー側からも期待の声は多かったと思います。

結果的に見れば、一番出玉性能が尖っていたのが『パチスロ犬夜叉』でした。その出玉性能を考察しながら、設定運用について考えていきたいと思います。

まず注目すべきは、設定①の出玉率が95.6%という点。6号機が登場してから3年半以上が経過しましたが、95%台の実績出玉率を出す機種は数少なかったと記憶しています。

その所以はやはり、出玉性能への転嫁ですね。しかし、過去の6号機ではたとえ出玉率が95%台であったとしても、その吸い込みを吐き出すだけの尖った一撃性をもった機種はほとんどなかったはずです。

当然、2,400枚規制と言う非常に大きな抑止力が働いており、それ以上の一撃出玉を実現するにはかなりの狭き門を通す必要がありました。しかし6.5号機になって、2,400枚に加えてその前に吸い込んだ差枚分も一撃出玉に加えてよいと言う差枚数管理になりました。その実力がどれほどのものか、ホール側もユーザー側も色々な意味で注目をしていました。

ふたを開けてみれば、一撃5,000枚、6,000枚、7,000枚など、これまでの6号機では見る事が出来なかった一撃出玉の数値に驚きとともに、ホール側としてもユーザー側としても期待感が爆上がりです。

とは言え、その分の吸い込みもキツく、その実情が設定①の出玉率に現れていると思ってください。しっかりとしたリターンが期待できる『パチスロ犬夜叉』をはじめとする6.5号機ですから、これまでの設定運用とは一味違った調整を進めていくべきだと考えています。

注目は高設定域でのコイン単価の高さ
具体的な調整手法を考える前に、まずは全体的な実績数値の確認です。出玉率はご覧いただいている通りで、設定③は下振れしている傾向が見られますが、④以上はしっかりと高い出玉率が出ています。

設定⑤でも110%程度の実績が見られる通り、これはあくまで個人的な考察ですが奇数設定が多少荒れやすい傾向が強いのだと感じました。

設定①も平均出玉率は低いですが、一撃性能と言う意味では激しい出玉も確認でき、最大で一撃8,000枚程度の出玉データもありました。同時に吸い込みも5,000枚~6,000枚と言うのもざらにありますので、やはり奇数設定を中心に激しい波を描きやすいのだと思います。

そしてもう一つ注目は、コイン単価の高さですね。まだまだサンプル数としても少ない状況ではありますが、高設定の設定⑤や⑥であっても単価が2.0円を超えている状況は、これまでの6号機でもほぼ無かったと思います。

それだけ高設定であっても低ベースであり、吸い込みがキツイ分、売り上げは上がりやすくなっているわけですね。これがホールにとって、ユーザーにとって、良い悪いは何とも言えませんが、少なからずホールにとっては売上も上がりやすく粗利確保もしやすい機種であると言う事は分かりました。

理想的なスペック
そして同様に、各設定の勝率も見て頂きたいですが、設定①の勝率が28.4%となり、6号機の平均的な設定①の勝率です。確実とまでは言いませんが、かなり高い確率でユーザーが負ける勝率と言えますので、同機の設定①の役割はしっかりと粗利を確保するための設定、と言う認識でいてもらえればと思います。粗利確保のための設定があるうえ、売上も高く、粗利額も高い機種になりますので、逆に言えばいつでも粗利を確保できる優秀な機械と言う考え方もできます。

昔からそうですが、私のような仕事をしている人間からすると、同機のようなスペックは非常に設定調整がしやすい機種になります。それはなぜか?いつでも粗利確保が出来るのなら、なるべく高設定を使ってこの機種の魅力を伝えつつ必要なタイミングで粗利を稼ぎ出す。この繰り返しがパチスロ運用の面白いところでもあり、設定を担う者の仕事になります。

高設定を使いながらも、必要な粗利を確保する事が一番の理想ですし、その形に近づける事こそが求められていますね。そんな理想に近づきやすい機種やスペックが出てきたと言う事は、この先のパチスロ運用の考え方や調整方法もこれまでとは違った形を模索していく必要があると言う事です。

4号機時代とは言いませんが、5号機時代中期の好調な時期を振り返りつつ、いかに良い機種を長持ちさせながら、出玉も魅せながら、ホールとユーザーの共存が出来るようにバランスを取っていく事が大事です。

設定は分かりにくい
話を戻しますが、最後に各設定の稼働状況を確認してみます。各設定の平均投入枚数を確認すると、大きな差がありませんね。まだ10日分だけのデータなので、そこまで差は出にくい状況ではありますが、波の荒い機種にも良くみられる特徴です。

これは以前からお伝えしているように、設定の特徴が比較的、分かりにくい機種に起こる現象であり、設定が分かりにくい、判別がしにくいと言う事は、ホールにとっては非常にありがたい事であります。分かりにくい分、一撃の塊が出ただけで高設定と思ってくれる可能性が高まると言う事にも繋がります。

高設定が分かりにくい、設定が伝えにくい、と言ったご意見もあるかもしれませんが高設定の出玉率も勝率も平均的な数値をもっていますので、十分ユーザーにも伝わる事でしょう。

もうしばらく実績データや解析情報の状況を見守りたいと思いますが、同機については今のうちに偶奇に関係なく、幅広い設定調整を推奨します。現時点では、まだ低設定域の①②合計で86%以上の使用比率になっていますので、積極的な攻めの一手を打っていきましょう。

まずは各設定の反応を見て頂いた上で、自店ユーザーの頭の中にハテナ?を付けてあげてください。設定①~⑥まで6段階ものスペック変更が可能なのがパチスロです。幅広い設定運用でユーザーの皆さんにパチスロの魅力を伝えていきましょう。今後登場予定の6.5号機も楽しみしかありませんね。パチスロ復活へ一緒に進みましょう。

https://web-greenbelt.jp/post-61833/

 


そんなに辛くないと思ってましたが、辛いデータもあるのですね。