パーラー富士さん、参議院選挙について大いに語る

「遊技産業政治連盟主催 スペース」におけるパーラー富士としての発言内容まとめ
※機種性能その他、内容には様々なものがあったが、本件は今夏の参議院選に向けて持たれた場であるため、選挙に直接的に関係する発言のみまとめる

<政治連盟からの質問内容>
① 地域の仲間や近隣店舗における政治活動ならびに政治への関心度について、どのように感じているか。またメーカー営業マンや取引業者等と政治に関する話をする機会はあるか
② リアル・ネット上を問わず幅広く交流していると聞いているが、全体感としては、政治活動についてどのような状況だと感じているか
③ ホール営業の現場からの声として、政治連盟にはこのようなことをもっと頑張って欲しい、このような活動をして欲しいという要望はあるか

<東和観光株式会社 パーラー富士店長としての回答>
① 「地域の仲間」というのが同業を指すのであれば、日頃からも組合会合の場でも本件について突っ込んだ会話はしていない。単位組合の中での交流度合いや温度感はエリアによりかなり違うだろうが、池袋に関してはコロナという状況下において暑気払い懇親会や忘年会・新年会等の場を持つことができなかったことなどもあり、本件について深く議論したりざっくばらんにでも意見交換する、という場面はなかった。もちろん、組合長や副組合長等の一部の方々の中ではそういう話はあったかと思う。

池袋組合では、組合長さんが常に仰っていることが1つある。それは「霞が関を動かすためには、永田町の力が必要なんだ」ということ。当社もそうだが、各法人ではホール事業に限らず例えば不動産がバックボーンにあったり、飲食店やカラオケ等の事業をやっているところも多いわけだが、組合長さんはそういう他業種経営の経験とホール経営の経験をふまえて永田町の力がないとダメなんだという考え方に至っておられるようで、よくそのことをお話しして下さる。これについては、私も同じ気持ちでいる。

また、取引先のメーカーや業者さんはどうか、という質問については、特にメーカーと販社はホール職域よりも選挙というものに対する意識が格段に高いように感じている。これには、自分たちの商売に直結する、より多く売れる性能を有した遊技機の製造が出来るか否かに直結する、そういった事情があるからだと思う。

当社・当店を訪問する営業マンは、ほぼ例外なく選挙に関してのホール側の目下の温度感についてヒアリングしてくるため、それだけ今夏の選挙には期するものがあると感じる。

② 他登壇者のお話にもあったが、ぱちんこ業界全体として、また所属法人・店舗内で、特に若手社員の選挙への興味を喚起したり投票というアクションを起こしてもらえるようにするためには、少なくとも尾立氏を後援した前回の参議院選と今回との違いは何か、現状ではどうなのかということ等について論点整理することが肝要だと思う。これは、あわよくばユーザーの皆さんの票も欲しい、そのような色気を業界として出した場合なら尚更である。解り易く説明し、大局観を共有しなければならない。

最近になって「選挙は熱伝導だ」という言葉をよく見聞きするが、よしやるぞ、オー、だけでは候補者は落選する状況のように見える。その熱というのがロマンや矜持と呼ばれるようなものだけを指すのであれば、そのようなものが響かない層というのは相当数存在することを認識すべきだ。実際、コロナ禍の初期において岐阜県遊協理事長などが、業界の未来のためといった風に組合員の矜持に訴えかけるような通知を実施したが、営業上の利害を最重視したり存続のギリギリの局面にある組合員店舗には響かなかったように見えた。

前回の参議院選と今夏のそれとの違いについて、いくつか端的に挙げる。

まず第一に、業界の大局的なことをしっかりと見ている者であれば、直近の数年間は政治の力というものを強く実感することができた時期であったように思う。具体的には、風営法議連の皆さんが動いてやってくれたことが業界にいくつかの果実をもたらした。風営法議連は2017年の夏場あたりから活動を再開して、従来の警察庁とぱちんこ業界という二者の構図に第三極的に関わりを持ってくれるようになった。そうした立場で業界の意見や要望をとりなしてくれたりもするので、例えば遊技機性能に関して緩和(この緩和という表現は警察行政側はあまり好きではないようだが、ここでは緩和と呼称する)の方向に持っていきたいと業界側が考えた際に強い力を発揮してくれた。またコロナ禍の初期においてセーフティーネット・公的ケアの対象になれたというのも、政治面での働き掛けが非常に大きいと理解した者が多かったのではないか。

第二に、候補者の毛色が違う。失礼な言い方になるが、尾立氏と木村氏とではキャリアもスペックも大きく異なっている。木村氏は厚労畑の実務家・専門家であるため、依存問題ならびにその対策という文脈で業界が不当な攻撃を受けた際に論陣を張ってくれることも期待できる。またその分野での人脈にも期待できる。実務家という表現をしたが、これは弱点にも成り得る。換言すれば地味だということ。尾立氏と比べた際にフレッシュさ、ポップさ、シンパシーを呼び込むパワーとしては劣るかもしれないので、ここら辺が課題になるかもしれない。

第三に、日遊協が積極的に動いているということ。大きな企業体になればユニオンの力が強かったりするので、いかにぱちんこ業界の横断的な巨大団体といえども前回の参議院選では後援に際して一定の距離をとっていたように見受けられたが、今回はまさに前面に出て来てくれてとても頼もしく思う。張り切って前に出過ぎたため西村氏のオデコに何か余計なものが乗っかっていたのはご愛敬としたいが、そういうのも選挙の後援にあたる幹部陣の中では若手になるため、敢えてそのような役回りを演じたものだと解釈している。知人からは西村氏のメガネやらノーネクタイやらはどうにかならなかったのかとも言われたが、それこそ、そのようなものは些事に過ぎず推した候補者が当選すれば全て正当化される、結果が全て、西村氏はオデコのメガネで業界の未来図を見通そうとなさったんだろう、そのように応えておいた。

大局観に基いて論点整理することで、業界にとってプラスに作用するように、各自の所属法人・店舗、また或いはユーザーの皆さんをも巻き込みたいと考えるのであればより魅力的な遊技機の製造やより自由度が高いホール営業の在り方が実現するような「リアルなメリット」「もしも候補者が落選してしまった場合のデメリット(機会損失、逸失利益)」を把握して解かり易いかたちで提示することが可能になる。

後援することになった候補者の好き嫌い等は、選挙という戦場では一切関係ない。業界人としては、応援する人には勝ってもらわなければならない。そういう風に、なんとなく選挙がやって来るね、頑張ろうね、といういまのやんわりした雰囲気を、業界として推す以上は必ず勝ってもらわなければならない、そういう風に熱量を具現化しなければならないと考える。

[スペース終了後にツイッターで補足]
第四として、全国各地で職域支部が伸びて来たということが挙げられ、自民党内でも相応の存在感を持てるようになっており、前回とはここが大きく異なる点と言える。

③ 政治連盟への要望、こうして欲しいというものについては、これまで話したことの集約に尽きる。大局を示しつつ可能な限り解り易く論点整理して、直近でボンペイ吉田氏もブログに書いておられたように、斜に構えてしまっている、ひねくれたスタンスでいるオッサン世代と、まだ業界事情についても選挙に対しても知識が足りず理解が未熟な若手ホール職域に刺さる端的なフレーズだったり、そのような発信をする場面を随所に用意して欲しい。

業界メディアの記事や動画を見て状況を逐一把握しようという意欲を喚起したり、究極的には投票所に行こう、このように投票しよう、そう思えるような具体的なものを提示して欲しい。告示の後は公約なりより具体的な言葉が候補者本人の口から出て来るだろうが、それが特にホール職域の若手に刺さるものになることを期待している。熱・ロマン・矜持だけではダメで、もしもロマンに訴えかけるならばより強いロマンと、何よりもイメージ可能な利益に訴えかけるものが必要である。

最後にひとつ、私自身の経験的なことを述べて締めたい。私は18歳のときに大学進学で上京してから、たくさんの土地に移り住んで来た。横浜の日吉、小平、高田馬場、駒込、荒川区の町屋、上池袋、そして現在は東池袋に住んでいる。その時々に、それぞれの土地で、この候補者に投票した方が日本は良くなる、横浜は良くなる、東京は良くなる、生活環境は良くなる、そのように若造の考えながらもしっかりと選択して投票行動をとってきた。しかし、実際に何か動いた、変わった、自分の一票が活きた、そのように実感できたことは一度たりともなかった。

おそらくは同世代の他の方々も、自分の一票で何か大きなものを動かしたと感じることが出来た場面は、2009年(平成21年)の衆議院選で民主党に投票するかたちで政権交代を支持したときだけなのではないかと思う。それだけ、国家、社会、生活というもの、そういう大きなものと自身との関係性において投票価値を実感するのは稀であり、とても難しいことだと思っている。

だかしかし、ひとつの産業界という区分では、事情は異なる。前述したようなものに比べれば、ぱちんこ業界というものは水たまりや池みたいなものである。ここに投げ込んだ石ならば、水しぶきが立ったり波紋が残ったりしたのを自分の目で見て実感することができる。

だから、というわけではないが、もしもこれまでのキャリアの過程でぱちんこ業界の政治への関わりということに対してひねくれてしまっている、斜に構えてしまっているオッサン世代の方々や、まだ業界事情についても人生設計についてもよくわかっていない、考え方が定まっていない若手業界人の方々、更には、特に自分の生活に直結する投票をする予定はなく、趣味の一環として日頃からパチンコスロットに興じてくれていてその遊技環境がもうちょっとマシなものになればいいなあと思っているユーザーの方々は、今夏の参議院選でぱちんこ業界に対する応援の意味でももっとしっかりやれという叱責の意味でも自分の利益になるからという理由でもなんでも構わないので、是非投票所に足を運んで欲しい。

公職選挙法ならびに中小企業等協同組合法を考慮するとこれ以上突っ込んだことは言えないが、以上が目下の政治連盟の活動に対するパーラー富士店長としての意見である。
出典:http://www.p-world.co.jp/tokyo/p-fuji.htm

Twitterの反応


業者と無職がやっているネトウヨ・パヨク論議が政治の本質ではなく、「自分の利益の代弁者に投票する」のが議会制民主主義の本質であって、本来ならP業界の人は支持政党関係なく木村さんに入れるのが当前のはずですが、そういうのを理解してない人が多いと「支持を固めきれてない」と表現されます。

富士さんが言うように、我々一般人は投票行動による影響を実感出来ないので、何処に投票しようとも、選挙に行かないのも自由ですけど、木村さんが当選するかどうかによって風営法議連の活動が変わるのは間違いないわけですから、その意識をしっかり業界内で共有するのが重要です。