パチンコ台以上に売り上げる冷凍自販機

「実は冷凍餃子が各地で流行ってた時期に、自社でも冷凍餃子の自販機を設置したことがあったんです。その時は自社の別の不動産を使っていて、パチンコ店での設置ではなかったのですが。その経験があったので、実際ものすごく売り上げが上がるということは知っていました」とミクちゃんアリーナ豊岡店・金城純平店長は語る。

しかし、冷凍餃子は持ち帰りユースが前提であり、その場で食べる弁当類の冷凍自販機がどれほど売り上げを出せるかというのは、誰にとっても未知数だった。

「社長に『やってみたら』と言われまして、設置を決めました。若くて、トレンドにも敏感な社長で、『たくさんの経営者を作りたい』というのが口癖なんです。現場でやりたいことがあったら、それを許容してくれる風土がありました。そのおかげで導入まではスムーズにいったと思います」

同店では3機のど冷えもんを導入。2機はパック・エックス イノベーションの冷凍食品ブランド「ご褒美Theぐるめ」を利用し、1機は地元商品の導入を目指していくという

ど冷えもんの横には、電子レンジを用意した専用のイートインスペースを設けた

冷凍自販機の設置が滞りなく進んだことには、取扱会社であるパック・エックス イノベーションの力も大きかったと金城店長は振り返る。「担当者に早い意思決定をいただいて、物事が即断即決で、前向きに進みました」。自販機3台29種類の商品を妥協せず選別。すべて電子レンジアップのPB商品にし、試食から改善、納品までの対応が迅速になされたという。

「例えるなら、ベンチャー企業の社長と仕事をしているような感覚で一緒に仕事ができました。信頼できるパートナーシップを築けたと思います」

となると気になるのは、実際に冷凍自販機「ど冷えもん」を設置したことによる「成果」、ありていに言ってしまえば「売り上げ」である。

ホットスナック系の商品が若者に人気で売れ筋なんだとか
「数字は言えない部分もありますが、しっかり利益を出しています。一番出ているのが焼きそば、チャーハン、クリスピーチキン、あと弁当で言えばチキン弁当、豚カルビ弁当。若い人の利用が多いですね。逆に言えば、シルバー層にどう親しみをもって利用してもらうかはこれからの課題です」

まだまだ先がありそうなビジネスだ。そう金城店長は感じている。その背景には店長自身の経験があった。「自宅の近くに地域の飲食店の店主がよく集まっているスナックがあるんです。そこで相談してみたところ『うちのお店の商品も自販機に入れたい』という声をかなりいただきました」



併設の食堂が成り立たなくなったらこういうのもアリですよねえ。



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